参加者のみなさんからの質問にお答えしましょう

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参加申込の時にいただいていた質問事項について「飯能型気候風土適応住宅協議会」で、無垢の西川材を使い、自然に負荷をなるべくかけない家づくりをするという視点から、答えてました。分野別に整理して、お届けします。(文責=吉野)


● 無垢の家の住み心地、メリットデメリット

Q 値段、住み心地、夏の暑さ、冬の寒さ、掃除、劣化、耐久性、メリットデメリット、木の種類による特徴、どうやって施工会社を探すか、探したか。

A
値段:
イニシャルコストは高めになる傾向はありますが、ランニングコストや解体コストは下げられる傾向にあります。
住み心地:
五感に親和性の高い素材であることや調湿などの効果により心地良く暮らせます。
夏の暑さ冬の寒さ:
日射遮蔽や採暖、さらに調湿作用や肌触りにより過ごしやすい傾向にあります。冬季は地域に応じた一定の断熱化により、暮らしやすくなります。
掃除、劣化、耐久性:
柔らかい材種の場合は、やさしく取り扱う必要があります。劣化や耐久性については経年変化はするものの長期耐久性を持つ実績があります。
メリットデメリット:
素材の特徴により心地よい生活環境をつくることができます。一方木の乾燥や癖の組み合わせを適切に行う刻み、現場での造作工事などに時間を要します。防火等の規制がかかることがあります。
木の種類による特徴:
杉はやわらかく傷がつきやすく暖かい。桧は硬めでやや冷たい。広葉樹は硬く冷たいが傷がつきにくい。中庸の硬さが加工はしやすい。
施工会社を探す方法:
お気に入りの建築の建て主より聞く。設計者に聞く。雑誌やホームページで見るなどいろいろありますので、一概にどれが良いかわかりませんが、何を大事にするかを決めて探されると良いと思います。"


Q 冬は寒くないのか?
A 地域に応じて、断熱化や気密化を行うことで冬寒くない家は可能です。無垢木材の肌触りなどにより、軽微な断熱で済む可能性もあります。適切に気候風土適応住宅の認定基準ができれば、外周まわりに緩衝ゾーンを設け、引き戸で区画して小さく暮らすことも暮らし方の知恵です。


Q 木の家のメリットとデメリットを実際住まわれている方から伺ってみたいです。
A 建て主のMさんはデメリットを聞かれ返答に困り、会場から爆笑が起こりました。人間と同じ生物素材なので、見方でメリットにもデメリットにもなり得ます。少し時間が必要ですが、木の家はそれぞれの生活に合わせて馴染んでいけるということもメリットの一つではないでしょうか。


Q 木の家に住むことで生じるマイナス面なども教えてください。
A 虫害などの目視点検などを建築主の方が日頃から行う必要があります。それにより耐久性は飛躍的に向上します。


● 無垢の家にかかる費用は?


Q 無垢材の家を建てる時の費用について。
A 全体の工事費に占める木工事(材料費、大工手間)の割合が多めになりますので、全体のコストバランスに配慮すると良いです。


Q コストをおさえるために出来ることはどんなことがありますか?
A 設計上の工夫、材調達の工夫、施工体制の工夫などでコストに配慮した計画も可能かと考えられます。


Q どの様な事にどういった経費がかかり総額が出るのか?お金の流れも知りたいです。
A 総額は住まい手の資金計画で決まります。その資金をどう配分するかは住宅のつくり方で一様でありません。建てる前に設計者に相談することが近道の一つです。


Q 修繕(維持管理)費用は一般的な住宅に比べてどうか?
A 構造材現しの仕様であれば、早期に不具合を補修することができ修繕費用は安価に済むことが多いです。軒の出の少ない場合は、漏水などのリスクは増しますので、その維持費用はみておく必要があります。


● 西川材はじめ、木材について


Q 西川材の良いところって?
A 西川材は密植による年輪の詰まった材料、枝打ちや下草刈りなどの適切な手入れにより、無節材を含む美観、加工性、耐朽性ともにバランスの取れた良材です。


Q 木材の乾燥について
A 木の特性を活かすには天然乾燥が最適です。初期の葉枯らし乾燥から中乾燥は製材までの段階で、含水率30%を切る段階〜気乾状態までの乾燥は、変形の具合を確認しながら大工監視のもと行い、適切な頃合いを見て墨付け刻みを行うのが適当と考えています。



● 「和の住まい」について


Q 「現代の和の住まい」ってどんな暮らし方?
A 和の住まいの要素や暮らし方を持ち合わせながらも、標準的な設備との調和や心地よい温熱環境の中で暮らすことができます。



● 木の家に住みたい!方からの質問

Q 近い将来、家を建てたいと考えてます。木の家は大変魅力的ですが、まず予算がないので実現可能なのかどうか。。
A 設計上の工夫、材調達の工夫、施工体制の工夫などで予算に配慮した計画も可能かと考えられます。


Q 木の家にあこがれています。快適な家造りに関する技術、工夫を教えていただきたい。
A まずは木を「あらわし」で使うための適切な設計や材の準備が必要です。架構に間取りを適合させることが、無理無く丈夫で美しく、耐久性の高い家づくりにつながります。



● 飯能型気候風土適応住宅について


Q 飯能型はどの範囲か? 市内でも名栗と街中では条件が違うが。
A 木組みと屋内真壁の組み合わせであれば、地域を超えて存在しうると考えています。手刻みなどの造り方までを考慮しての「飯能型」を考えています。


Q 断熱についてどう思われますか?
A 木の家のつくり方の原則は各地域共通部分が多いと思いますが、地域の素材やその適切な納め方により多少の違いはあろうかと思います。飯能をはじめとする埼玉地域は、柱と通し貫の組み合わせに壁を塗り、必要に応じて下見板張りなどの木材の外壁で壁の保護や漏水防止を図っています。最近は漏水防止や断熱化などの理由により、屋外を大壁とする傾向があります。また、木の耐久性や保守性に影響を与えない範囲での断熱化が適当と考えています。"


Q 地域の風土と伝統及び森林資源の活用に繋がる建築の在り方
A 一次製材品を大工が加工することが重要だと考えています。耐久性を持った木組みと整合性のある不変の木組みにより、改修可能な機能的耐用性も持ち合わせる必要があると考えています。100年持つ木の家は、「伐ったら、植える」ことで無限の資源となる無垢の木を使い、永くあることで風景となります。長持ちさせるためには維持・管理に伝統の大工の技を次世代に継ぐことも必要です。


Q ただ木をふんだんに使うだけの家?其によって補助金を使えるだけの話?それとも表しの木材の軸組でenergyの循環を取り入れた次世代ハウスなのか?
A 材である西川材は適切な使い方や計画をすることでさらにその魅力を増します。無垢の木を使った木の家が住まい手の健康にも壊した時の環境への負荷も小さくできます。


Q 「木の家づくり」のための社会的な仕組み
A 戦前まではご近所の大工さんに頼めば、当たり前にできました。できました。家を買うのが当たり前になってしまった現代では、「木の家づくり」の仕組みは意識的につくらなければならなくなりました。「家を買う」から「家をつくる」という意識変革が必要です。そのためにも、無垢の木を生かして使う仕組みを提案したいと思います。



● ほか、プロからの質問


Q 省エネ法のどの部分が免除されるのか、簡単に教えてほしい。
A 建築物省エネルギー法では、外皮性能UA値と一次エネルギー消費量の計算を行い基準を達成知る必要がありますが、気候風土適応住宅に認定されますと、UA値が除外になり、一次エネルギー消費量の計算は気候風土型プログラムを適用しますと暖房エネルギーが事実上除外になります。


Q 土台の木材の採用基準。
A 耐久性の高い材種、めり込み変形が小さい材料で桧が一般的です。


Q 半世紀以上保つ家にするのに、シロアリ問題対処などについて、どのような基準の工法を採用するのが良いか?
A 点検しやすい仕様とすることや、通気に配慮すると良いです。

吉野 勳よりご来場くださったみなさまへのご挨拶

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まず、2/3に「和の住まいリレーシンポジウム in 飯能」にご参加くださいました118名の皆さまに、心から御礼申し上げます。有難うございました。全国で巡演されているこのシンポジウムを、今回の飯能で開催するにあたり、第二部の対話型座談会「普段に木の家に住むには?」を、私ども「飯能型気候風土適応住宅推進協議会」で企画させていただきました。この協議会を発足した経緯について、少しご説明させていただきます。


「建築物省エネ法」の全面義務化された場合の「例外規定」として


協議会立ち上げの背景として「建築物省エネ法」が建物の規模別に、大きいものから小規模な住宅まで、段階的に義務化していくという流れがありました。「建築物省エネ法」は、建築物のエネルギー消費量を低減することを目的とする法律で、建築物が満たすべき断熱性能を表す「外皮性能」を地域ごとに数値で示し、それを遵守することを国民に求めルものです。

すでに300㎡以上の住宅においては、新築建物を計画するにあたり、確認申請時にその外皮性能を計算して届出ることが義務づけられています。小規模住宅についても、当初は2020年までには、この義務化が及ぶ予定でした。小規模住宅にまでこれが適用されると、国が一方で推進している「和の住まい」が実質的に建築できなくなることが問題視され畳め、建築物省エネ法が小規模住宅にまで適用されるようになる以前に、その例外規定として「気候風土適応住宅」という枠組みが検討されました。


「飯能型気候風土適応住宅」を
飯能市に提言


外皮性能が劣る住宅ならばなんでも「気候風土適応住宅」であるということではなく、土壁、真壁造りなど、構造的に外皮性能を満たしようがない、その土地の気候風土文化に適した伝統的な作り方をする住宅がその対象となります。このような住宅は、文化的な価値が高いのはもちろん、外皮性能は低くても、実際のエネルギー消費量は低くて済むことが、生活実態調査からも明らかになっています。

この「気候風土適応住宅」という家づくりに賛同した私たちは、この西川材の地飯能でも「気候風土適応住宅」を、今後の持続可能な地域を作っていくために積極的に推進していきたいと思うに至りました。この思いを「飯能型の気候風土適応住宅」として、飯能市に政策提言する過程で立ち上げたのが「飯能型気候風土適応住宅推進協議会」です。


「無垢の木の家づくり」の
阻害要因は「高いというイメージ」なのでは?



結論からいえば、国は、工務店の現状や省エネ計算の周知度などの状況を鑑みて、建築物省エネ法を2020年までに小規模住宅にまで義務化することは見送りました。しかし、だからと言って、我々が「気候風土適応住宅」に賛同して構想した「飯能型気候風土適応住宅」がなくなるわけではありません。

ところで、地元の西川材を多用する飯能型気候風土適応住宅を飯能市に提言する過程で、現代住宅の主流が新建材であるため「木の家は、いいと分かってはいるけれど、高い」と思われている方が多く、それがその広がりを阻害していることが分かってきました。


対話型の座談会と
くむんだーでの子供達の「職人体験」



そこで「和の住まいリレーシンポジウム in 飯能」の第二部として対話型座談会「普段に木の家に住むには?」を企画いたしました。地元の西川材で真壁の木の家を建てた方の体験談と、西川材に実際に関わる専門家の話を交え、木の家のコストパフォーマンス、無垢の木の魅力について、舞台上と観客とのやりとりもしながら「対話型」で進行する内容に構成しました。

また、8階では、木の家ネット・埼玉の皆さんがくむんだーの上演をしてくださいました。11人の子ども達とその保護者、見学者のみなさんが参加されて、京都の清水寺の舞台と同じ木組みのジャングルジムを組み立て→ 遊び→解体し「大工さん体験」をすることができました。有難うございました。


無垢材の良さを
住まい手も専門家も力説



座談会で、川上の林業や製材の仲間内では“無垢の木”という言葉がなく「木は無垢に決まっている」という発言がありました。同様に、川下の建て主も“無垢の木”は居心地がいいし、価格も納得できると言われました。多くの方が“無垢の木”が良いと感じていながらも、現代住宅が新建材で供給されるのは、何故? という不思議さに、会場のみなさんもあらためて気づかされたのではないでしょうか。

これからは脱炭素社会に向けて生産・使用・廃棄時のトータルエネルギーと環境負荷の削減が求められます。この目標を満たす上に、町並みや文化をも醸成できるような家づくりを広げていくことを、我々の使命として捉えています。これまでの、新建材の“家を買う”ことが当たり前担っている現状を見直し、“無垢の木”を使うことをこれからの住まいづくりとしていくこと、それは自然なことであり、暮らしを豊かにすることに繋がることを、をもっと知ってもらえるような実践が、これからの我々の課題と言えそうです。

今後に向けての活動を、ユックリと続けていく所存です。その折にはお声掛けさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

飯能型気候風土適応住宅推進協議会
会長 吉野 勳

2/3 和の住まいリレーシンポジウム in 飯能 アンケートの集計

当日のアンケートの集計結果です。(回収数=29枚)


Q1 性別を教えてください

男性の方が多かったようです。会場を見た感じでも、そのような印象を受けました。
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Q2 年齢を教えてください


わりとばらけています。これから家づくり?という世代もいそうです。
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Q3 今日は誰と来られましたか?


誘い合わせて来られた人とお一人で、が半々ぐらいです。
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Q4 どちらから来られましたか?


4分も3が県内ですが、静岡、山梨、新潟からも来られていました。

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県内の内訳は、飯能市 5、さいたま市 4、所沢市 3、川越市 3、鴻巣市 1、川口市 1。対話型座談会での質問への回答によれば、市内の方は、市報にハサミこまれたチラシを、見た方も多かったようです。


Q5 来られたきっかけを教えてください。


チラシを見ての人と、口コミで来られた人とが半々。SNSで、という方も、その半分はいます。

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Q6 あなたは建築・林材関係者ですか? 一般の方ですか?


6割が、建築・林材関係者で、内訳は、建築設計 7、建築施工 7、林業関係 2、ほか 2。
4割が一般の方で、会社員 7、自営業 6、主婦 6、学生 2、ほか 3。

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内容は割と「一般向け」だったので、もっと踏み込んだ内容を聞きたい、という気持ちが残ったという意見は、自由記述でも書かれていました。


Q7 内容のボリュームはどうでしたか?


ほぼ、よかったようです。
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Q8 内容のわかりやすさは?

ほぼ、よかったようです。
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Q9 スタッフの対応はいかがでしたか?

満足度が高かったようで、安心いたしました!
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自由記述意見

● およそ好意的な意見

[ 前半:国交省、林野庁、観光庁による「和の住まい推進」のお話 ]

・関係団体の取組みを解り易くご説明いただき、大変勉強になりました。有難うございました。


[ 後半:対話型座談会 ]

* 内容について
・座談会は大変興味深く、考える上で参考になりました。(知らないこと、教えていただけました。)
・シンポジウムの狙いははっきりしていてよかった。来場者にも狙いは伝わったと感じます。
・後半のお話し(木の家に住む方&職人さん達)はとても面白かったです。
・とてもかみくだいてわかりやすかったと思います。さすが木の家ネット。

* 西川材について
・西川材を是非使ってみたい。
・本当に良い木だと思う。もっと定着させたい。木の家の価値感を知らしめたい。

* 無垢の家づくりについて
・無垢の家は高いのイメージが変わりました。今ある自然の恵みを活かし、活用していくことで人も自然も上手につながっていく様に思いました。
・既に住宅メーカーで建てたばかりですが、いつか木の家に住みたいと思ってます。

* 飯能の、山〜施工プレイヤーが揃ったチームについて
・僕らの地域でも、山、製材、家づくりのチームをつくりたいと思いました。とても参考になりました。



● 反省につながる意見

[ 前半:国交省、林野庁、観光庁による「和の住まい推進」のお話 ]

・前半の三官庁の方の講演は短かい時間に内容が沢山あり過ぎて早口で分かりずらかった。もう少しポイントをしぼって話してほしかった。
・前半の講演は、中身を盛り込み過ぎて、投影も字が多すぎて理解できませんでした。


[ 後半:対話型座談会 ]

* 座談会の進行について
・司会の声が聞き取りずらかった。
・パワーポイントの動かし方に手間どっていたのが気になりました。ポインター付きリモコンがあればきっとスムーズに進むのではないでしょうか。
・赤・黄・青の紙は良いと思うがあからさまな質問がいくつかあったのは改善の余地ありです。

* 内容について
・木の家、西川材の素ばらしさは解りましたが、建主の話の中での「直営工事」で少し建設費が抑えられた事等、もう少し知りたかったです。建主様が工事管理等なさったのでしょうか?
・エンドユーザー向けの内容だったのかな?と思います。もっと技術的な話を、期待していました。
・素人にも理解しにくいし、良さを植え付けることができなかったと思う。業者向けに対しても、何一つ心を打たれる所を感れなかった。地産地生している所も感れなかった。材木が安価なのにブランドの価値で生きる道としても感じなかった。